
「臨床、もう疲れました。一般企業で事務でもやりたいです」
その瞳には、かつての実習生のような輝きはなく、日々の業務への疲弊と、見えない将来への不安が映っています。
私は彼らを無理に引き止めることはしませんが、退職届を受理する前に、必ず彼らに「ある問い」を投げかけます。



あなたが今しようとしているのは、キャリアの『戦略的転換』か? それとも、単なる『逃げ』か?
もしあなたが、「一般企業に行けば、土日休みで給料も安定して、今より楽になれる」という幻想を抱いているなら、この記事はあなたの期待を裏切るでしょう。
なぜなら、30歳前後で臨床経験しかない理学療法士が、安易に「未経験歓迎」の求人に飛びつくことは、「キャリアの自殺行為」になりかねないからです。
- 年収の大幅ダウン(手取り10万円台への転落)
- 「使い物にならない新人」という屈辱的な扱い
- 臨床よりも過酷な「数字(ノルマ)」のプレッシャー
私はリハビリテーション部門の管理職として、採用と組織マネジメントに従事してきました。
その中で、「逃げの転職」を選んだ方々が、ビジネスの冷徹な論理に直面し、後悔する姿を数多く見てきました。
他サイトが書くような「おすすめの転職先ランキング」といった表面的な話は一切しません。
本記事では、管理職として以下の「真実」を徹底的に解説します。
- 面接官が見抜いている「志望動機の嘘」
- 理学療法士に決定的に欠けている「ビジネスOS(スキル)」の正体
- それでも生き残るための「臨床スキルの翻訳術」
これを読み終えた時、あなたの転職活動は「無謀な特攻」から、勝算のある「戦略」へと変わるはずです。



臨床という武器を捨てる前に、まずは「外の世界のルール」を知ってください。
【結論】「逃げ」の転職は99%失敗し、出戻ることになる
きれいごとは抜きにして結論から申し上げます。
あなたがもし、「今の職場が嫌だから」「なんとなく事務職なら楽そうだから」という理由で一般企業へ転職しようとしているなら、その転職は99%の確率で失敗します。
なぜ多くのPTが転職で「後悔」することになるのか。その典型的な失敗パターンについては、以下の記事で詳しく解説しています。


実際、私の周りでも「一般企業に行きたい」と言って辞めたPTの多くが、3年以内に以下のどちらかの末路を辿っています。
- 給与と待遇の悪さに耐えきれず、臨床現場へ出戻る
- 何のスキルも身につかないまま、転職を繰り返すジョブホッパーになる
なぜこれほどまでに失敗するのか。
それは、あなたが「自分自身の市場価値」を致命的に見誤っているからです。
「30歳・臨床経験のみ」の市場価値は、新卒以下である
臨床で3〜5年も働けば、後輩指導や学生指導も任され、「自分は中堅クラスの実力がある」という自負が芽生えているかもしれません。
しかし、一歩病院の外に出れば、その評価はガラリと変わります。
一般企業の採用担当者から見た、30歳前後の理学療法士の評価はこれです。
「ビジネススキルがゼロの、使いにくいおじさん(おばさん)」
言葉を選ばずに言えば、これが現実です。
- 25歳まで(第2新卒):
- 「ポテンシャル」で採用される可能性があります。
ビジネススキルがなくても、若さと素直さでカバーできるからです。
- 「ポテンシャル」で採用される可能性があります。
- 20代後半〜30代以降:
- 求められるのは「即戦力」のみです。
「マネジメント経験」や「営業実績」など、明日から会社の利益になる武器を持っているかどうかが全てです。
- 求められるのは「即戦力」のみです。
「明日から一般企業で、新卒の社員以上に利益を出す自信がありますか?」
もしこの問いに即答できなければ、あなたの市場価値は厳しいと言わざるを得ません。
失敗する人の共通点。「隣の芝生(事務職)」を楽園だと勘違いしている
なぜ多くのPTが「逃げの転職」に走ってしまうのか。
それは、一般企業(特に事務職)に対して、あまりにも都合の良い幻想を抱いているからです。


臨床の「肉体的な疲労」から逃げても、そこにはより過酷な「数字と成果の暴力」が待っています。



「逃げ」で選んだ場所が、臨床よりも居心地が良いはずがないのです。
成功する人の共通点。臨床を「捨て」ず、ビジネスに「変換」できている
では、残り1%の「成功するPT」は何が違うのでしょうか?
彼らは、臨床経験を捨ててゼロからスタートしようとはしません。
彼らは、自分が培ってきた臨床スキルを、ビジネスの世界で通じる言葉に「翻訳」して戦っています。
- 失敗する人:
- 「患者様に寄り添い、マッサージや運動指導をしてきました」
- 成功する人:
- 「顧客(患者)の潜在ニーズを聞き出し、目標達成のための計画を立案・実行(リハビリ)し、合意形成を図ってきました」
このように、自分の能力を「御社の利益にこう貢献できる」とプレゼンできる人間だけが、異業種への切符を勝ち取り、年収を維持・向上させることができるのです。
なぜ「未経験歓迎」が罠なのか。数字で見る「年収」と「環境」の真実
- 未経験歓迎
- アットホームな職場
- 残業なし
転職サイトには甘い言葉が並んでいますが、これらは「あなたを安く買い叩くための撒き餌」です。
もしあなたが「給料は少し下がってもいいから、楽な仕事がしたい」と思っているなら、その認識は甘すぎます。
「少し下がる」どころか、「生活水準が崩壊する」レベルのダウンが待っています。
年収シミュレーション。「手取り17万」の生活に耐えられるか
最も重要な「お金」の話をしましょう。
20代後半から30代前半の理学療法士が、未経験で「一般事務職」に転職した場合の年収比較データがこちらです。
| 年代 | 理学療法士 平均年収 | 一般事務職 平均年収 | 差額(ダウン額) |
| 20代後半 | 約380万円 | 約313万〜352万円 | ▼28万〜67万円 |
| 30代前半 | 約414万円 | 約370万円 | ▼44万円 |
ご覧の通り、転職した瞬間に年間30万〜70万円近い年収ダウンが確定します。
なぜこれほど下がるのか? 理由はシンプルです。
- 「資格手当」の消滅:
- 病院では当たり前だった数万円の手当がゼロになります。
- ボーナスの激減:
- 医療業界は4.0ヶ月分など比較的安定していますが、中小企業の事務職では「寸志」程度の場合も珍しくありません。
さらに恐ろしいのは、「住民税の時差攻撃」です。
住民税は「去年の年収」に対して課税されます。
つまり、転職1年目は「給料は事務職(激減)なのに、税金はPT時代(高額)のまま引かれる」という地獄の状態になります。


結果、手取り額は月16万〜17万円程度に落ち込むでしょう。
ストレスの質の変化。「患者さんの笑顔」は消え、「無機質な数字」だけが残る
「でも、精神的には楽になるはず…」 そう思っているなら、それも大きな間違いです。
ストレスが消えるのではなく、ストレスの「質」が凶悪化するだけです。


臨床現場には、患者様からの「先生、ありがとう」という精神的報酬があります。
ですが、一般事務職は、



「コピー用紙を無駄にするな」「電気代を下げろ」「残業するな」。
来る日も来る日もコスト削減を迫られ、誰からも感謝されず、ひたすら数字と向き合う日々。
昇給とキャリア。「課長」になれるのは一握り。構造的な低賃金
最後に、「将来性」についてです。
「最初は低くても、長く勤めれば上がるだろう」と思っていませんか?
残念ながら、一般事務職の昇給率は、営業職などに比べて極めて低く設定されています。
なぜなら、企業にとって事務職は「誰にでもできる代替可能な仕事」と見なされがちだからです。
- 理学療法士:
- 経験年数で加算がついたり、認定理学療法士などのステップアップがある。
- 一般事務:
- 特別なスキル(簿記1級や法務知識など)がない限り、10年働いても給料はほぼ横ばい。
法律事務所のような専門職なら年収400万〜500万円も狙えますが、それには高度な知識が必要であり、「臨床が辛いから」という理由で逃げてきた人間が就けるポジションではありません。
今のあなたは、「国家資格」という強力な防具を捨てて、武器も防具も持たずに戦場へ飛び出そうとしているのです。
「医療以外の世界を見たい」が即不採用になる理由


一般企業の採用面接官、特に人事責任者クラスは、年間何百人もの候補者を見てきた「人を見るプロ」です。
彼らは、医療従事者が抱きがちな「甘え」や「逃げ」の心理を、恐ろしいほどの精度で見抜いています。
あなたが面接で熱っぽく語るその言葉、面接官の脳内では全く別の意味に「翻訳」されていることを知っておくべきです。
あなたの「成長したい」は、企業にとって「コスト」でしかない
多くのPTが口にする志望動機。



「一つの病院の中だけでなく、広い世界を見て視野を広げたい」
「ビジネススキルを身につけて成長したい」
一見、前向きで聞こえの良い言葉です。
しかし、面接官の耳には、以下のような「本音」として届いています。
■ 面接官の脳内



これまでは病院という狭い世界でしたが、もっと広い社会を知り、成長したいです!



うちの会社は君の『自分探しのための学校』じゃないんだが。
給料をもらいながら教えてもらおうとする姿勢なら、いらないな。
なぜ、ここまで否定的に捉えられるのか。
それは、ビジネスの世界において「成長」や「視野」はあくまで「手段」であり、「目的」ではないからです。
企業が求めているのは、既に持っているスキルを使って「利益」を生み出してくれる人材です。
【誤解】「ホスピタリティ」の罠。「優しさ」は利益に換算できなければ無価値
次に多い勘違いが、「ホスピタリティ(奉仕の精神)」のアピールです。



「患者様に寄り添い、信頼関係を築くことができます」
「相手の立場に立って考えることが得意です」
これらは医療現場では美徳ですが、一般企業の面接でこれをそのままアピールすることは、時として「ビジネス音痴」の証明になります。
■ビジネスにおける「貢献」のズレ



患者様の話をよく傾聴し、信頼を得てきました



その傾聴力を使って、いくらの契約を取ってきたの?
その信頼関係は、会社の利益にどう繋がったの?
面接官は「再現性」と「経済的合理性」を見ています。
ただ「優しくできる」だけでは不十分です。



「その傾聴力で顧客の隠れたニーズを引き出し、クレームを未然に防ぎました(コスト削減)」
「信頼関係を構築することで、リピート率を〇%向上させました(売上アップ)」
このように、あなたの「優しさ」を「数字(利益)」に変換して説明できなければ、ビジネスの世界では「ただのいい人」で終わります。
「いい人」では飯は食えないのです。
あなたに「ビジネス基礎スキル」はあるか? 3つの欠如スキル


理学療法士が一般企業へ転職する際、最も大きな障壁となるのが「ビジネス基礎スキル」の欠如です。
臨床現場という特殊な環境で育ったPTは、一般企業の20代社員が新入社員研修で叩き込まれ実践している「当たり前のスキル」を持っていません。
これは個人の能力というより、業界構造の問題ですが、中途採用の現場では言い訳になりません。
具体的に、PTには以下の3つのスキルが欠落しています。
PCスキル
多くのPTは、「Wordでサマリーが書ける」「Excelで患者一覧表が作れる」程度で「PCスキルはある」と勘違いしています。
しかし、一般企業が求めるレベルはそこではありません。
- ブラインドタッチ:
- キーボードを見ずに、思考のスピードと同じ速さで文字を打てるか。人差し指でポチポチ打っているPTがあまりに多いですが、これは生産性の観点から論外です。
- Excelの真価:
- Excelは「表を作るソフト」ではなく「分析ツール(データベース)」です。
- SUM関数だけ: 使えないのと同義です。
- 必須ライン: VLOOKUP(XLOOKUP)、IF関数、ピボットテーブル。これらが呼吸をするように使えなければ、業務になりません。
- ショートカットキー: マウスを使わずに操作できるか。これが業務スピードを数倍に変えます。
「入社してから覚えます」では遅すぎます。



これらは、現代ビジネスマンの「足切りライン」なのです
論理的思考。「S・O・A・P(経過)」で話す癖を捨てろ。「P・R・E・P(結論)」で話せ
PTは「統合と解釈」を行い、SOAPを書く訓練を受けているため、自分たちは論理的だと思いがちです。
しかし、医療の論理と、ビジネスの論理は思考回路が逆です。
■ 臨床脳(SOAP)
- S/O(経過): 「患者さんが痛みを訴えていて、熱感もあって、可動域も制限があって…」
- A/P(結論): 「…なので、様子を見ようと思います」
- 上司の反応: 「長い! で、結局どうしたいの?」
■ ビジネス脳(PREP法)
- Point(結論): 「結論、受診が必要です」
- Reason(理由): 「なぜなら、感染兆候が見られるからです」
- Example(具体例): 「具体的には、38度の発熱と局所の熱感があります」
- Point(再結論): 「ですので、午後一で受診させます」
このスピード感にPTはついていけません。
回りくどい状況説明を延々と続け、相手をイライラさせてしまう。
「報告・連絡・相談(ホウレンソウ)」ができないと見なされる最大の原因です。
この「伝わらない話し方・書き方」の癖は、実は臨床の実習指導やレポート作成の段階から染み付いているものです。


数字・コスト意識
日本の保険診療下は「公定価格」で守られているため、現場のスタッフが「価格交渉」や「原価計算」をする必要がありません。
「患者さんのため」なら、いくら時間をかけても、いくら備品を使っても許される世界です。
しかし、一般企業はシビアです。
- 売上感覚:
- 自分の1時間の労働がいくらの売上を生んでいるか、即答できますか?
- コスト意識:
- そのコピー1枚、電気代、あなたの残業代。これら全てが企業の利益を削る「コスト」であるという感覚がありますか?
「費用対効果」が合わなければ、どんなに良いサービスでも却下されます。
この感覚がないまま一般企業に行けば、「経営感覚のない作業員」として扱われ、重要な仕事は任せてもらえないでしょう。
【戦略】行くなら「丸腰」で行くな。勝てる「職種」と「変換術」
安易な転職に対して、厳しい現実を突きつけてきました。
しかし、それでもなお「一般企業への転職」という道を選びたいと願う覚悟があるなら、私は全力で支援します。
ただし、丸腰で戦場に行ってはいけません。
臨床経験という「あなたの武器」を、企業が理解できる形に変換する必要があります。
「臨床スキル」を「ビジネススキル」へ翻訳せよ


臨床経験をそのまま職務経歴書に書いても、一般企業の採用担当者には1ミリも伝わりません。
「脳血管障害の患者に対し、ボバース法を用いて…」などと書いても、読み飛ばされるだけです。
専門用語は全て捨て、以下の「ビジネス変換マトリクス」を使って書き直してください。
| 臨床スキル (あなたがやってきたこと) | ビジネススキルへの変換 (履歴書に書く言葉) | 具体的なアピール内容 (実績の数値化) |
| 問診・HOPEの聴取 | ヒアリング・潜在ニーズ把握力 | 顧客(患者)の言葉にならない要望を引き出し、最適な解決策を提案して合意を得る力。 |
| SOAP / 統合と解釈 | 課題解決力・PDCAサイクル | 複雑な事象から「真の原因」を特定し、仮説検証(リハビリ)を繰り返してゴールへ導く論理的思考力。 |
| 多職種連携(カンファレンス) | 調整力・プロジェクトマネジメント | 医師・看護師など利害関係者の意見を調整し、チーム全体の目標達成に向けて合意形成を図る力。 |
| 自主トレ指導・家族指導 | プレゼン力・行動変容支援 | 専門知識を持たない相手に対し、行動を変えるための動機付け(ナッジ)を行い、継続実行を支援する力。 |
重要なのは「再現性」です。
「患者様が回復しました」という結果は企業では再現できませんが、「相手のニーズを聞き出し、目標を設定して合意を得るプロセス」は、営業でもコンサルでも再現可能です。
面接ではこの「プロセス」を強調し、



「御社のビジネスにおいても、このプロセスを使って貢献できます」
とアピールしてください 。
この「スキルの翻訳」こそが自己PRの核心です。より具体的な職務経歴書の書き方や例文は、こちらの完全ガイドを参考にしてください。


「医療×ビジネス」を狙え


「未経験の一般事務」は、新卒や第2新卒と競合する「レッドオーシャン」で、勝ち目はありません。
狙うべきは、あなたの知識(医療・介護・身体機能)が「参入障壁」として機能する領域、いわゆる「医療周辺産業」です。



ここなら、年収400〜600万円以上を維持しつつ、キャリアアップできる勝算があります 。
医療機器・福祉用具メーカーの営業(セールス)
ここでは、解剖学・運動学の知識が直接的な武器になります。
これは強力な差別化要因です 。
ヘルスケアIT・導入コンサルタント(CS)
電子カルテやリハビリ支援アプリを開発する企業も狙い目です。
開発エンジニアになるのはハードルが高いですが、「カスタマーサクセス(CS)」や導入支援ならチャンスがあります。
人材紹介(キャリアアドバイザー)
医療・介護職専門の人材紹介会社で働く道です。
病院側の採用担当者とも共通言語で話せるため、マッチング精度を高めることができます 。
辞表を出す前に。今の職場で「3つの課題」をクリアせよ


もしあなたが本気で一般企業への転職を成功させたい、あるいは「やっぱり臨床に残るべきか」と迷っているなら、今すぐ辞表を出すのはやめてください。
準備不足の転職は「逃げ」になり、必ず失敗します。



今の職場で給料をもらいながら、以下の「3つの課題」をクリアしてください。
課題1:今の職場で「数字」の実績を作る
「面接で語れる実績がない」と嘆く前に、今の職場で実績を作ってください。
臨床業務以外で、「数字」を変える仕事を一つでも成し遂げましたか?
- 稼働率向上: キャンセル率を分析し、リマインドの仕組みを変えて稼働率を5%改善した 。
- コスト削減: 備品管理を見直し、無駄な発注を減らして月間コストを10%削減した 。
- 集患活動: 地域連携室と協力し、近隣クリニックへ営業を行って新規紹介数を増やした 。
小さなことでも構いません。
「自ら課題を見つけ、解決し、数字で成果を出した」というエピソードを作ってください 。
今の環境ですら業務改善できない人間が、環境を変えて成果を出せるわけがありません。
これが職務経歴書における最強の武器になります。
課題2:「PC使えます」を客観的に証明する
「パソコンはそこそこ使えます」という自己申告は、ビジネスの世界では信用されません。
客観的な証明(資格)を取得して、履歴書に書いてください 。
- MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト):
- 特にExcel(エキスパートレベル)があれば、最低限のスキル証明になります。
- ITパスポート:
- ITに関する基礎知識があることのアピールになります。
- 簿記3級:
- 「数字(コスト意識)」への理解があることを示せます。
これらは、今の激務の中でも勉強すれば取れる資格です。
「忙しくて勉強する時間がない」と言い訳するようなら、一般企業への転職は諦めた方が身のためです。
課題3:転職エージェントに「自分の時給」を査定する
転職する気がまだ固まっていなくても、転職エージェントに登録し、面談を受けてください。
そして、担当者にこう聞いてみてください。



今の私のスキルで紹介できる求人はありますか?
その場合の年収はいくらですか?
ここで提示されるのが、あなたのリアルな「市場価値」です 。
おそらく、あなたが想像しているよりも低い金額(年収300万円台前半など)を提示されるでしょう。
それでも「挑戦したい」と思えるか。 それとも、「今の臨床現場(年収400万+やりがい)は、実は恵まれていたんだ」と気づくか。
それを確認するためだけにエージェントを利用しても良いのです。
ただし、エージェントの言いなりになってはいけません。採用担当者の視点から見た「カモにされず、賢くエージェントを使う戦略」は以下で解説しています。


さいごに:臨床を「卒業」できるレベルまでやりきったか?
私が伝えたいことは、結局この一言に尽きます。
「逃げるな。もし辞めるなら、勝ち逃げしろ。」
「臨床が辛いから事務でもやろう」という先には、臨床時代よりも過酷で、自身の価値を見出せない現実が待っています 。
3年後、スキルも給与も上がらず、「あの時辞めなければよかった」と後悔する姿は見たくありません。
しかし、あなたが「臨床で培った課題解決力を、より広いビジネスフィールドで試したい」と願い、そのための準備を遂行できるなら、それは立派な「転機」です 。
まずは今の職場で、目の前の患者、そして組織の課題に対して、「ビジネスの視点」を持って向き合ってみてください。
そこで結果を出せた人間だけが、外の世界でも勝てます。
「辞める」のではなく、「卒業」できるレベルまでやりきりましたか?






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