「勉強しなきゃ」と焦れば焦るほど内容が頭に入らず、翌日の臨床でまた先輩に詰められる…。
そんな「無限の負のループ」に陥り、呼吸をするのも辛くなっていませんか?
はっきり言います。
あなたが勉強についていけないのは、能力が低いからでも、理学療法士に向いていないからでもありません。
「学生気分の勉強法」を捨てきれていないこと。原因は、ただこの一点に尽きます。
今のやり方では、どれだけ睡眠時間を削っても臨床能力は上がりません。
私は現役の管理職として、これまで多くの新人を指導し、採用の現場にも立ってきました。
そこで「伸び悩んで潰れる新人」と「着実に成長する新人」の決定的な違いを目の当たりにしてきました。
その差は、「情報の捨て方」を知っているかどうかだけです。
この記事では、教科書を1ページ目から読むのを今すぐやめ、明日の臨床を確実に乗り切るための「一点突破学習法(泥沼脱出の技術)」を徹底指導します。
この記事を読み終えた時、あなたは「何から手をつければいいかわからない」という状態から解放され、明日の臨床に自信を持って臨めるようになります。
全てを学ぶ必要はありません。
「今日必要な一点」だけを学ぶ勇気を持ってください。
- あなたが「ついていけない」本当の理由(※能力不足ではありません)
- 知識ゼロでも明日の臨床を確実に乗り切る「一点突破学習法」の具体的な手順
- 「勉強してるな」と先輩の評価を一瞬で変える質問テクニック
「勉強についていけない」本当の原因は“真面目さ”にある
あなたが「勉強についていけない」のは、決してあなたの能力が低いからではありません。
あなたの「真面目さ」こそが、臨床での成長を阻害している最大の原因なのです。
学生時代に優秀だった人ほど陥りやすい罠。
それは、「学生時代の成功体験」が、臨床では逆に足かせになっているという残酷な事実です。
現場は「テスト勉強」の延長ではない
国家試験までの勉強と、臨床に出てからの勉強は、求められる脳の使い方が180度異なります。
この「ルールの違い」に気づかないまま、学生気分で努力を続けても、空回りするだけです。

新人が現場で指示を聞けずにフリーズしてしまうのは、脳の仕組み上、仕方のないことです。
- 入力:患者の訴え、動作、画像、バイタル、先輩の視線…(情報が多すぎる)
- 処理:全てを同時に理解しようとする(真面目さが裏目に出る)
- 結果:脳が処理落ちして思考停止する

PTLab運営あなたは頭が悪いのではありません。
「PCでアプリを立ち上げすぎて固まっている」だけなのです。
先輩が求めているのは「知識量」ではなく「解決力」
私たち管理職や先輩PTが、新人に何を求めているか。ここを勘違いしている新人が9割です。
はっきり言いますが、「マニアックな筋肉の名前を全部知っていること」なんて求めていません。
先輩が評価しているのは、「トラブルを解決するための思考プロセス(仮説)」があるかどうかです。
- ❌ 評価されない新人(知識自慢)
-
質問に対し、教科書の知識をただ羅列する。

PTLab運営

「知識自慢はいいから、結局この患者さんをどうする気?」
- ⭕️ 評価される新人



「知識は曖昧ですが、この膝の痛みは〇〇筋が怪しいと思います」

PTLab運営

「お、ちゃんと自分の頭で考えているな。合格。」
広く浅い知識を詰め込もうとする「テスト勉強」は、今すぐやめましょう。
それは、あなたの睡眠時間を奪うだけで、臨床では何の役にも立ちません。
現役管理職が提唱する「一点突破学習法」とは
では、どうすればオーバーフローを起こさずに、臨床で戦えるようになるのか。
その答えが、必要な時に必要なことだけを学ぶ「一点突破学習法」です。
これは、Googleや最新の教育工学でも採用されている学習モデルであり、私の経験の中でたどり着いた「新人PT生存戦略」の結論です。
勇気を持って「勉強する範囲」を捨てる


「今日は膝も腰も肩も勉強しなきゃ」と考えてはいけません。
それは、救急外来に来た患者さん全員を一人で同時に手術しようとするようなもので、絶対に失敗します。
新人のうちは、以下の「トリアージ(選別)ルール」を厳守してください。



「全部大事」は「全部どうでもいい」と同じです。
教科書は「読むもの」ではなく「辞書」である
真面目な新人ほど、参考書を1ページ目から読破しようとします。
しかし、それは辞書を「あ」から順番に読むのと同じくらい、無意味な行為です。
今日から、教科書の使い方は以下のように変えてください。


これだけで十分です。



眠い目をこすってダラダラと2時間読むよりも、目的を持ったこの15分の方が、明日の臨床での価値は何倍も高いのです。
明日から現場で使える「一点突破」実践ルーティン
具体的に、今日帰宅してから明日出勤するまでに何をすべきか。
もう迷わないように、3ステップのルーティンとして固定化しましょう。
【STEP1】「今日のわからなかったこと」を1つだけ選ぶ
日報や振り返りシートに「あれもこれもできなかった」と反省を書くのは、今すぐやめてください。
それは自己肯定感を下げるだけの「自傷行為」です。
その代わり、「今日、一番悔しかったこと(わからなかったこと)」を1つだけ特定してください。
- 今日の「一点」の選び方(例)
-
- 悪い例:「触診が全体的にうまくいかなかった」
- 曖昧すぎて対策できない
- 良い例:「大腿筋膜張筋(TFL)がうまく触れなかった」
- →具体的で対策可能。これが臨床推論の入り口。
- 悪い例:「触診が全体的にうまくいかなかった」
これだけでOKです。
この「一点」が決まれば、調べるべき教科書のページも自動的に決まります。


【STEP2】翌日の臨床で「答え合わせ」をする
前夜に仕入れた「一点の知識(筋肉の走行やランドマーク)」を、翌日の患者さんで必ず確認してください。
実際に触ってみる、動かしてみるのです。
- Action: 昨日調べた通りに指を置いてみる。
- Result: 「あ、昨日の本に書いてあった通り、ここに硬結がある!」
この「小さな成功体験」を1日1個積み重ねること。
これが、あなたをプロへと成長させる唯一の道です。
先輩への「魔法の質問」テンプレート
「一点突破」をしておくと、先輩への質問の質が劇的に変わります。
新人指導をしている私たちが、思わず「お、こいつは違うな」と唸ってしまう質問の仕方を伝授します。


質問が具体的であれば、先輩も答えやすく、あなたの評価も勝手に上がっていきます。
「一点突破」に最適な参考書はどれ?
辞書代わりに使うなら、文字ばかりの専門書よりも「図解が豊富な本」がベストです。
現役管理職が厳選した、新人が持っておくべき「即戦力本」はこちら。


それでも「向いていない」と心が折れそうなあなたへ
「一点突破」のやり方はわかった。でも、心がついていかない…。
そんなあなたに、最後に2つのことを伝えておきます。
同期との比較は「百害あって一利なし」
「同期の〇〇さんはもっとできているのに…」と、他人と比べるのは今すぐやめてください。
臨床能力の成長曲線は人それぞれです。
最初から要領が良い「ウサギ」タイプもいれば、一点突破で泥臭く深めていく「カメ」タイプもいます。


現場を長く見てきた私の経験則ですが、「1年目で生意気だった要領の良い奴より、不器用でも泥臭く調べ続けた奴の方が、5年後に圧倒的に良いPTになっている」ことが多々あります。
比べるべきは、同期ではなく「昨日の自分」だけです。
どうしても辛いなら「環境」を疑う視点も
もし、あなたが今回紹介した「一点突破学習法」を実践し、前向きに取り組もうとしているのに、それでも以下のような状況が変わらない場合。
- 質問しても人格否定しか返ってこない
- 教育体制が皆無で放置されている
- 心身に不調が出始めている
それはあなたのせいではなく、「環境(職場)」が悪い可能性があります。
理学療法士としてのキャリアは長いです。
どうしても今の場所で呼吸ができないなら、自分が壊れる前に「場所を変える」という選択肢も持っておいてください。


まとめ
「勉強についていけない」と悩むのは、あなたが誰よりも真剣に、患者さんの人生と向き合おうとしている証拠です。
いい加減な人は、悩みすらしません。
明日の患者さんのための「小さな一つ」を積み重ねれば、1年後には必ず「頼れる理学療法士」になっています。
- 原因:
- ついていけないのは「能力不足」ではなく「情報の詰め込みすぎ」。
- 対策:
- 勉強範囲をトリアージし、明日の患者の「一点」だけに絞る。
- 行動:
- 教科書は辞書として使い、翌日必ず答え合わせをする。
まずは、教科書の「あの1ページ」だけを開くことから始めましょう。
その小さな一歩を、私は全力で応援しています。




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