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「理学療法士はやめとけ」は本当?給料が上がらない理由と生き残る戦略

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「理学療法士 やめとけ」——このキーワード、月間で約1万回も検索されているのをご存じでしょうか。

それだけ多くの方が、この職業の将来に不安を抱えているということです。

正直にお伝えします。「やめとけ」は、半分本当です。

ただし、それは「理学療法士という資格がダメ」という意味ではありません。

戦略を持たず、資格にしがみつくだけのPTが淘汰される時代になった、ということなのです。

管理職PTの立場から、はっきり言わせてください。

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必要なのは「辞めるか残るか」じゃない。「どう戦うか」です。

この記事で得られること
  • 「やめとけ」と言われる5つの理由
  • 給料が上がらない本当の理由と、突破する3つの戦略
  • 面接官が不採用にするPTの共通点と、採用される話し方
  • 「逃げの転職」と「攻めの転職」を見分ける判断基準

読み終えたとき、あなたは「やめるべきか、残るべきか」ではなく、「どう戦うか」を考えられるようになっているはずです。

目次

「理学療法士やめとけ」と言われる5つの理由

ネットで語られる「やめとけ」の理由は、だいたい以下の5つに集約されます。

管理職PTの立場から、一つずつ答え合わせをしていきます。

給料が安いのは本当?

PTの平均年収431万円です。
何も戦略を持たなければ、一生この近辺を行ったり来たりします。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士の平均年収は約431万円

国税庁の「民間給与実態統計調査」による日本の給与所得者の平均(約458万円)を下回る水準です。

ただし、ここで重要なのは「なぜ安いのか」を理解することです。

理学療法士の収益源は診療報酬です。

厚生労働省の「令和6年度診療報酬改定」でも示されている通り、リハビリテーション料は1単位(20分)あたり245点(脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)の場合)。1日の上限は24単位と決まっています。

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つまり、1人のPTが1日に稼げる上限は、制度で決まっているということです。

これは個人の努力の問題ではなく、制度の構造的な限界なのです。

だから「給料が安い」は半分本当。

ですが、この構造を理解した上で戦略を立てれば、年収500万〜600万は十分に射程圏内に入ります。

その具体策はこの記事の後半で解説していきます。

PTの年収相場をもっと詳しく知りたい方はこちら。

理学療法士は将来性がない?

理学療法士の供給過剰は確かに来ますが、「需要がなくなる」わけではありません。

厚生労働省の「理学療法士・作業療法士需給分科会」の需給推計によると、2026〜2027年にかけて理学療法士の供給数が需要を上回ると予測されています。

養成校の乱立によりPTの数は右肩上がりで増え続け、日本理学療法士協会の統計データからもわかる通り、すでに有資格者は20万人を超えました。

これは事実であり、否定しようがありません。

しかし、「供給過剰=全員が職を失う」わけではないのです。

高齢化の進行により、リハビリ需要そのものは2040年に向けて増加し続けます。

問題は「誰でもいいPT」が余るということです。
つまり「やめとけ」が当てはまるのは、「資格を取れば安泰」と思考停止しているPTなんです。

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逆に言えば、専門性や付加価値を持つPTにとっては、むしろライバルが減る好機でもあります。

肉体的にキツいは本当。「体力」ではなく「環境選び」が重要

肉体労働であることは否定しません。

でも、腰を壊すかどうかは職場環境で決まります。

理学療法士は毎日患者さんの身体に触れ、介助し、時には全体重を支えます。

腰痛は職業病と言っていいでしょう。

ただし、身体を壊して辞めるPTの大半は「環境選びのミス」が原因です。

身体を壊しやすい職場の3つの特徴
  • 1日24単位フルに取らされる
  • 職員を体を守るための設備投資がない
  • 「若いんだから体力で乗り切れ」が口癖の上司がいる

こういった職場を選んでしまうと、確かに身体は壊れてしまいます。

40代・50代でも続けられる職場の条件
  • 職員を体を守るための設備投資がある
  • 単位数のノルマが適正(18単位程度)
  • 腰痛対策の研修や体操が日常化している

逆に、こうした施設を選べば、40代・50代でも十分に続けられます。

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「PTは肉体労働だからやめとけ」ではなく、「ブラックな施設を選ぶな」が正しい認識なのです。

人間関係がしんどい?逃げ方を間違えないように注意しよう。

医師・看護師との関係に疲弊するのは「あるある」です。

でも、それを理由に辞めるのは最悪手になりかねません。

「Drに意見が言えない」「Nsに見下されている気がする」「先輩PTの派閥争いに巻き込まれる」——こういった人間関係の悩み、私も若手時代に嫌というほど経験しました。

ですが、人間関係で辞める人の大半は、「逃げの転職」をして次の職場でも同じ問題にぶつかります。

なぜなら、問題の半分は「環境」ですが、もう半分は「自分の立ち回り」にあるからです。

DrやNsとの関係構築は、臨床スキルとは別の「対人スキル」であり、これを磨かない限り、どこに行っても同じ壁にぶつかります。

ただし、パワハラや明らかなモラルハラスメントがある場合は別です。
それは「環境のせい」で正しいので、即座に逃げてください。我慢する必要はまったくありません。

サービス残業・無給勉強会が当たり前?

サビ残・無給勉強会の強制は「業界の文化」ではありません。

「その施設がブラック」なだけです。

「休日の勉強会は自己研鑽だから無給」「症例発表の準備はサービス残業」
これを当たり前だと思っているなら、あなたの職場は異常な可能性があります。

厚生労働省のガイドライン等でも示されている通り、労働基準法上、業務命令・指示に基づく勉強会や研修は労働時間に該当します。

「自主参加」と言いながら、参加しないと評価が下がる仕組みは実質的な強制であり、違法の可能性があるのです。

問題は、新卒で入った職場しか知らないPTが「これが普通」だと刷り込まれてしまうこと、これは本当に危険な状態です。

見抜くポイントは以下の通りです。

これからPTを目指す学生さんも、転職を考えている現職PTの方も、職場見学でこの4点を必ず確認してください。

給料が上がらないPTと、黙っていても昇給するPTの決定的な差

ここからが、この記事の核心です。

他の「やめとけ記事」には書かれていない、管理職の本音をお伝えします。

「単位数を稼げば評価される」は大きな勘違い

多くのPTが勘違いしていることがあります。

「たくさん単位を取れば、それだけ病院に貢献しているから評価される」——これは完全な勘違いです。

なぜかというと、単位数はあくまで「最低限の仕事」だからです。

単位を取得するということは、事務職の方が毎日出社してパソコンを開くのと同じレベルの話であり、それだけで「この人を昇給させよう」とはなりません。

本当に見ている5つの評価軸

実際に評価されている(されやすい)のは、以下の5つです。

管理職が見ている評価ポイント
  • 退院調整のスピードと質
    • 担当患者の在院日数を意識し、MSW・Nsと連携して退院を推進できるか。これは病院経営に直結するため、最も重視します。
  • 他職種との調整力
    • DrやNsから「あのPTに任せれば安心」と名指しで信頼されているか。リハビリの腕だけでなく、病棟チームの中で機能しているかを見ています。
  • 後輩育成への貢献
    • 自分の臨床だけでなく、新人PTの教育にどれだけコミットしているか。「教えるのは苦手なので…」は通用しません。
  • 書類・報告の正確さとスピード
    • サマリー、計画書、カンファレンス資料。地味ですが、これが遅い・雑なPTは評価が下がります。
  • 組織への提案・改善行動
    • 「うちのリハ科はこうした方が良いのでは」と建設的な提案ができるか。文句を言うだけの人と、解決策を持ってくる人では、評価は天と地ほど違います。

気づかれましたでしょうか。

5つの中に「臨床スキルの高さ」は入っていません。

もちろん臨床力は大前提です。

ただし、昇給を決めるのは「臨床力」ではなく「組織への貢献度」なのです。

この認識のズレが、多くのPTが「頑張っているのに給料が上がらない」と嘆く最大の原因になっています。

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臨床だけのPTは「替えのきく駒」。昇給したいなら組織視点を持ちましょう。

認定PTを持っていても昇給しない人がいる理由

誤解を恐れずにお伝えします。

認定理学療法士の資格を持っているだけでは、昇給はできません。

認定PTを取ること自体は素晴らしい努力です。

ですが、それよりも高く評価されるのは、認定の有無に関係なく、「病棟の空気を読み、Drの意図を汲み、チーム全体のアウトプットを最大化できるジェネラリスト」です。

知識を臨床や組織運営に還元できていなければ、ただの「自己満足の資格」です。

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資格は武器であって、目的ではないのです。

「やめとけ」と言いたくなる、転職で失敗するPTの共通点

私は面接官として、数多くのPTと面接をしてきました。

その中で「この人はどこに行っても同じことを言うだろうな」と思う人には、明確な共通点があります。

志望動機で「前職の不満」を語るPTは即アウト

「前の職場は勉強会が多くて、プライベートの時間が取れなくて…」
「人間関係が合わなくて…」

こういう志望動機を聞いた瞬間、私の中で評価はほぼ決まります。不採用です。

なぜかというと、「不満で辞めた人は、うちでも不満を見つけて辞める」と判断するからです。

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面接官が聞きたいのは「うちで何がしたいか」だけ。不満は要らない。

「やりたい手技ができなかった」が最悪の退職理由である理由

これも面接でよく聞くフレーズです。

「前の職場では自分のやりたいリハビリができませんでした」

正直、この時点で厳しいと言わざるを得ません。

理由は2つあります。

面接で落とされる”最悪”の退職理由2つ
  • 理由①:病院は「あなたのやりたいこと」をやる場所ではない
    • 患者さんのニーズと組織の方針に合わせるのが、医療従事者の基本です。
  • 理由②:「院内でどう交渉したか」が問われる
    • 上司に企画書を出したのか。カンファレンスで提案したのか。何もせずに「できなかった」と言っているなら、それは環境のせいではなく、あなたの行動力の問題です。

面接官が採用したくなるPTの「たった1つの違い」

では、逆にどんなPTなら採用したいと思うのでしょうか。

これが言えるPTは、なかなかいません。

だからこそ、言えるだけで圧倒的に有利になります。

ポイントは「課題→行動→結果→次の展望」の4点セット

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不満ではなく、行動を語ってください。

転職で失敗するPTの具体的なパターンは、こちらでさらに深掘りしています。

なぜ病院はPTの給料を上げられないのか?——診療報酬と経営の裏側

「やめとけ」論の根底にある問題——なぜPTの給料は構造的に上がりにくいのか

管理職の立場から解説します。

1単位245点の壁。PTが稼げる上限は制度で決まっている

リハビリテーションの診療報酬は、疾患別に1単位あたりの点数が決まっています。

仮に脳血管等リハで18単位取ったとして、1日の売上は245点×18単位×10円=44,100円です。

月20日稼働で約88万円になります。

ここから施設の運営費、設備費、他の人件費を引きます。

この構造を理解すれば、「なぜ給料が上がらないのか」は明らかですよね。

病院が出し渋っているのではなく、制度上の天井があるのです。

病院経営者が頭を抱える「人件費率」の現実

医療機関の経営指標に「人件費率」があります。

独立行政法人福祉医療機構(WAM)の病院経営分析データなどからも、一般的な病院では医業収益の50〜60%が人件費に充てられていることが分かります。

PTの給料を上げるということは、この人件費率を上げるということ。

しかし診療報酬は国が決めるため、病院が自力で収益を増やす手段は限られているのです。

つまり、あなたの給料が上がらないのは、上司が無能だからでも、病院がケチだからでもありません。制度の構造的な問題なのです。

構造を理解した上で、あなたが取るべき戦略は?

構造を嘆いても給料は上がりません。では、どうすればいいのでしょうか。

選択肢は3つです。

給与の天井を突破する3つの戦略
  • 診療報酬の天井が高い分野に移る
    • 訪問リハは件数連動で天井が高く、年収UPが期待できます。
  • 管理職・教育職にシフトする
    • プレイヤーの天井を超える唯一の社内ルートです。
  • 副業・複業で収入源を増やす
    • PTの知識を別の収益に変える選択肢もあります。

「やめとけ」と嘆く前に、この3つのどれを選ぶかを決めましょう。

それが生存戦略の第一歩です。

「勝ち組PT」になるための具体的な戦略は、こちらの記事でまとめています。

「やめとけ」を回避する生存戦略は【残留】【転職】【異業種】

ここまで読んで「じゃあ、自分はどうすればいいんだ」と思われているはずです。

あなたの状況に合わせて、3つの選択肢を提示します。

【残留】今の職場で市場価値を上げる3つの立ち回り

転職しなくても、今の職場で評価を変えることは十分に可能です。

今の職場で評価を上げる3つの行動
  • 「単位以外の貢献」を可視化する
    • 退院調整の件数、カンファレンスでの発言回数、後輩への指導時間。これらを自分で記録し、上司との面談で「数字」として提示しましょう。黙っていても見てくれる上司はいません。自分から見せに行くのがコツです。
  • 他職種との「信頼貯金」を積む
    • NsやMSWに「あのPTに聞けば早い」と思われる存在になりましょう。具体的には、担当患者の情報共有を自分から積極的に行い、退院先の提案まで踏み込むこと。これだけで、組織内での存在感は劇的に変わります。
  • 管理業務に手を挙げる
    • シフト管理、実習生の受け入れ調整、物品管理——こういった「誰もやりたがらない仕事」を自ら引き受けてください。管理職はこういう人材を見逃しません。自分の仕事を任せられる後継者候補だからです。

【転職】「逃げの転職」と「攻めの転職」を見分ける判断基準

転職を否定するつもりはありません。

ただし「逃げの転職」は高確率で失敗します。

以下のチェックリストで、自分の転職が「逃げ」か「攻め」かを判定してみてください。

3つとも「逃げ」に当てはまるなら、まだ転職すべきではありません。
今の職場でやれることをやり切ってから動いても、遅くはありません。

1〜2年目で転職を考えている方は、こちらを先に読んでみてください。

【異業種】PTの資格を捨てる前に知っておくべきリアル

「もうPT自体を辞めたい」という方もいらっしゃるでしょう。

異業種への転職は選択肢としてアリです。

ただし、現実を知った上で決断してほしいと思います。

異業種転職で必ず直面する3つの現実
  • PTの臨床スキルは、一般企業ではほぼ評価されない
  • 「未経験歓迎」の求人の大半は、PTの年収より下がる
  • 30代以降の異業種転職は、想像以上にハードルが高い

ただし、PTの資格を「活かす」異業種転職なら話は別です。

PT資格が武器になる4つの業界
  • 医療機器メーカー(MR・学術)
  • 介護系IT企業
  • ヘルスケアスタートアップ
  • 理学療法士養成校の教員

「資格を捨てる」のではなく、「資格の使い方を変える」という発想を持ってみてください。

一般企業への転職をリアルに検討したい方は、こちらで現実を確認できます。

これからPTを目指す学生さんへ

ここまでは現職PT向けにお伝えしてきましたが、「理学療法士 やめとけ」で検索している学生・受験生の方にも伝えたいことがあります。

「やめとけ」を鵜呑みにしないで。

「やめとけ」は、戦略を持たないPTに対する警告であって、職業そのものの否定ではありません。

理学療法士は、患者さんの人生を直接変えることができる数少ない仕事です。

退院時に「先生のおかげで歩けるようになりました」と泣きながら握手してくれる患者さんがいます。

この瞬間に勝る喜びはありません。

ただし、「なんとなく医療系が安定してそうだから」「親に勧められたから」という理由で進学するなら、私は本気でやめとけと言います。

この仕事は、生涯学び続ける覚悟がなければ続きません。

それを「苦痛」と感じるか「楽しい」と感じるかが、向き不向きの最大の分岐点になります。

入学前に確認すべき「最初の職場選び」の裏基準

PTのキャリアは最初の職場で8割決まります。

学生のうちから意識してほしいのは以下の3点です。

最初の職場を選ぶ3つの基準
  1. 教育体制が「仕組み」として存在するか
    • 「先輩の背中を見て学べ」は教育放棄です。
  2. 3年目以降のキャリアパスが提示されているか
    • 臨床→主任→科長のルートが見えるかを確認しましょう。
  3. 実習先の指導者が疲弊していないか
    • 指導者の余裕=その施設の経営状態のバロメーターです。

求人票やパンフレットで判断するのではなく、実習や職場見学で「現場の空気」を自分の目で確認すること

それが「やめとけ」を回避する最初の一歩になります。

まとめ

「理学療法士やめとけ」の正体をまとめます。

この記事のまとめ
  • 給料の安さは制度の構造的問題。個人の戦略で突破口はある
  • 将来性のなさは「資格依存型PT」にとっての話。市場価値を磨けば関係ない
  • 労働環境の悪さは「業界の問題」ではなく「その施設の問題」
  • 管理職が評価するのは臨床スキルではなく、組織への貢献度
  • 転職は手段であって目的ではない。「逃げ」と「攻め」を見極める

「やめとけ」は、半分本当で、半分嘘です。

本当なのは、何の戦略も持たずに資格にしがみつくだけのPTが淘汰される時代が来た、ということ。

嘘なのは、理学療法士という職業そのものに将来性がないという主張です。

今日からできる最初の一歩は、自分が「淘汰される側」にいるのか「生き残る側」にいるのかを、この記事の基準で正直に自己診断することです。

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気づいた時点で、あなたはもう動き始めている。大丈夫です。

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