実習レポートやカルテの「統合と解釈」の欄を前にして、パソコンの前で数時間もフリーズしてしまった経験はないでしょうか?
焦れば焦るほど言葉は出てこず、結局ROMやMMTの結果を文章にして書き写し、提出する…。
翌朝、指導者にこう言われるのです。
先輩PTこれ、ただの結果の羅列だよね? あなたの考えはどこにあるの?
断言しますが、あなたのレポートが「浅い」と一蹴されるのは、決して文章力や語彙力がないからではありません。
「思考の順序(OS)」が根本的に逆になっているからです。


私は理学療法士として、管理職という立場で数多くの新人や学生のレポートを添削してきました。
そこで確信した「事実」があります。
- 新人PT:とりあえず測ってから、何を書くか考える。
- 優秀なPT:患者に触れる前から、「統合」が8割終わっている。
彼らは測定してから考えているのではありません。
「仮説」を持って測定しているのです。
この記事は、 ベテランPTが脳内で無意識に行っている「臨床推論(クリニカルリーズニング)」のプロセスを言語化し、あなたの臨床を「単なる作業」から「専門職の仕事」へと進化させるための講義です。
- 情報の海に溺れず、「必要な検査」だけを選べるようになる。
- 「測定マシーン」を卒業し、治療につながる評価ができるようになる。
- 明日担当する患者さんのカルテに、自信を持って「A(Assessment)」を書き込めるようになる。



一生使える「思考の型」を伝授します。
なぜあなたの「統合と解釈」は先輩に突き返されるのか?



「レポート、再提出ね」
この言葉を聞くたびに、あなたの心は折れそうになるかもしれません。
結論から言うと、足りないのは「検査結果」ではなく、「あなたの意見」です。
新人のレポートが「浅い」と判断される理由は、大きく分けて3つの「致命的な思考エラー」に集約されます。


自分がこの罠にハマっていないか、胸に手を当てて確認してみてください。
もし、「思考エラー以前に、基礎知識が足りなくて不安だ」と感じる方は、まずはこちらの記事で効率的なインプット方法を確認してください。


【失敗①】「事実(Fact)」と「解釈(Assessment)」の混同
これが最も多いパターンです。
多くの新人は、「測定結果(Fact)」を並べただけの文章を「統合と解釈」だと思い込んでいます。
以下の「悪い例」を見てください。これと同じような文章を書いていませんか?
【新人にありがちな「浅い」記述】
- 右膝関節の屈曲可動域は110°である。
- 大腿四頭筋の筋力はMMT3レベルである。
- 歩行時に右立脚中期で膝折れが見られる。
- 以上のことから、可動域制限と筋力低下、歩行障害が認められる。
これは「解釈」ではありません。ただの「要約(まとめ)」です。
「110°である」「MMT3である」というのは、誰が測っても同じになる「客観的事実(Fact)」に過ぎません。



先輩が求めているのは、その事実に対する「あなたの解釈(Assessment)」です。


これらに対する「仮説」が含まれていなければ、意味がありません。
「事実」と「事実」の間に、「あなたの考察」という橋を架けること。
それが統合と解釈の第一歩です。
【失敗②】ICFの「矢印」が逆走している
次に多いのが、思考のプロセス(矢印の向き)が逆になっているパターンです。
あなたはレポートを書くとき、「機能障害(心身機能)」から「能力低下(活動)」へ話を繋げようとしていませんか?
新人の思考回路(順方向)
- 「筋力が弱い(機能)」→ だから →「歩けない(活動)」
- 「可動域が狭い(機能)」→ だから →「正座ができない(活動)」
一見正しそうに見えますが、臨床推論としては三流です。
なぜなら、これでは「筋力がつけば必ず歩けるようになる」という短絡的な結論しか出ないからです。
プロの臨床家は、矢印を「逆」に向けます。
⭕️ ベテランの思考回路(逆方向):
「歩けない(活動)」→ なぜだ?(推論)→「筋力が弱いせいかもしれない(機能)」
この違いがわかりますか?
「活動(困りごと)」を起点にして、その犯人を「機能」の中に探しに行くのが正しい臨床推論です。
【失敗③】情報を「捨てられない」という病
最後にして最大の問題が、「情報を捨てる勇気」の欠如です。
- 「先輩に突っ込まれるのが怖い」
- 「何か見落としている気がする」
そんな不安から、ROM、MMT、反射、感覚、高次脳機能…測定した全てのデータを「統合と解釈」に盛り込もうとしていませんか?
臨床における優秀さとは、どれだけ多くの情報を集めたかではなく、「どれだけ無駄な情報を捨てて、本質だけを残せたか」で決まります。
先輩が「浅い」と言うとき、それは情報量が足りないのではなく、「ノイズが多すぎて、一番言いたいことが埋もれている」ことが多いのです。
ベテランが無意識に行っている「臨床推論」とは?
「先輩は魔法使いなのか?」 新人の頃、私は本気でそう思っていました。
私が1時間かけて全身を評価してもわからなかった痛みの原因を、先輩は歩き方をパッと見ただけで「あー、これ殿筋がサボってるね」と言い当ててしまうからです。
しかし、これは魔法ではありません。
「処理手順(アルゴリズム)」が違うだけなのです。
あなたが臨床で迷子になるのは、地図を持たずに歩いているからではなく、地図の読み方が「逆」だからです。
「トップダウン評価」と「ボトムアップ評価」の決定的な違い
臨床には、大きく分けて2つの評価アプローチがあります。
| 比較項目 | ボトムアップ評価(積み上げ式) | トップダウン評価(仮説検証式) |
| 思考法 | とりあえず全ての検査項目を網羅的に測る。 異常値を全部拾い上げてから、何が問題か考える。 | 患者の「訴え」や「動作」から、怪しい原因(仮説)を予測する。 その予測が正しいか確かめるためだけに検査する。 |
| 行動例 | 【新人】 「ROMもMMTも感覚も反射も全部測ります!…あ、時間が足りない!」 | 【ベテラン】 「歩き方を見た感じ、足首が怪しいな。足関節のROMだけ測ってみよう」 |
| 結果 | 時間が無限にかかる。 木を見て森を見ずになりやすい。 | 最短最速で核心に迫れる。 無駄な検査をしない |
これを刑事ドラマに例えてみましょう。


あなたが目指すべきは、当然「トップダウン刑事」です。
全身のMMTをとっている暇は、臨床にはありません。
クリニカルリーズニング(仮説演繹法)の3ステップ
では、具体的にどうやってトップダウンで考えるのか?
我々ベテランが脳内で「無意識に」瞬時に行っている3つのステップを言語化します。


Step 1:情報収集
カルテ情報や、患者室に入った瞬間の「パッと見」の動作から、過去の経験則(パターン)と照らし合わせます。
- 「あ、この歩き方は『大腿骨頸部骨折の術後』によくあるパターンだな」
- 「この座り方、円背の影響で骨盤後傾しているな」
Step 2:仮説生成



ここが最重要です。
見つけた現象に対して、「なぜ?」の答え(容疑者)を3つ挙げます。
例えば、「膝折れ」が見られたとしましょう。
- 大腿四頭筋が弱いから?(筋力)
- 足首が硬くて重心が前に乗らないから?(可動域)
- 足の裏の感覚がなくて怖いから?(感覚)
この時点で、あなたは「この3つ以外は測らなくていい(一旦無視する)」。
これが「情報を捨てる」ということです。
Step 3:仮説検証
挙げた3つの仮説を潰すための検査を行います。
- 「まずはMMTを測ろう。あれ? 4レベルあるな。じゃあ筋力低下はシロ(犯人ではない)だ」
- 「次は足首のROMだ。…おっと、背屈0°でガチガチだ。コイツがクロ(犯人)だ!」
これが「統合と解釈」の正体です。
測定結果が出た後に考えるのではなく、「犯人かどうか確かめるために測定する」のです。
評価のゴールは「本質的な問題点」の特定である


患者さんには、筋力低下、拘縮、痛み、認知機能低下など、無数の問題点があるでしょう。
しかし、統合と解釈において、それら全てを列挙する必要はありません。



目指すべきは、「本質的な問題点」を1つ特定することです。
- 本質的な問題点とは?
-
その問題を解決すれば、オセロの角を取ったように、他の問題もパタパタと解決する「センターピン」のこと。
例えば、「歩けない」原因が10個あったとしても、センターピンが「痛み」なら、痛みさえ取れば筋力も発揮できるし、可動域も広がるかもしれません。
レポートの「統合と解釈」欄とは、漫然と感想を書く場所ではありません。
数ある異常所見の中から、「治療ターゲットとなる最大の問題点」を論理的に特定する場所なのです。
「統合と解釈」を完遂するための実践的4ステップ
トップダウン評価を理解したところで、次は具体的にどうすればいいのか、解説します。
明日からの臨床で、以下の4ステップを順番になぞってください。
Step 1:観察と情報収集
患者さんに触れる前に「目」を使います。
カルテ情報(既往歴・画像所見)を確認したら、部屋に入った瞬間やリハビリ室への移動場面を徹底的に観察してください。
ここで重要なのは、「歩くのが遅い」といった感想ではなく、「違和感」を解像度高く言語化することです。
- 初心者の目:「右足を引きずっているな」
- プロの目:「右立脚中期で骨盤が外側にスウェイしているな。そのせいで重心移動が遅れている」
この「違和感」こそが、次のステップでの「問題点のリスト」を作るための材料になります。



「何かおかしい」と感じた場所には、必ず解剖学・運動学的な理由があります。
Step 2:仮説の立案
Step 1で見つけた違和感に対し、「なぜ?」という問いを投げかけ、原因の候補(仮説)を3つ挙げます。
これがあなたの「臨床推論」のスタート地点です。
例えば、「脳卒中片麻痺で膝折れが見られる」という現象に対してなら、以下のように思考を展開します。
- 仮説A(筋):大腿四頭筋の出力が低下しており、体重を支えきれないのではないか?
- 仮説B(関節):足関節の背屈制限があり、下腿の前傾が作れないせいではないか?
- 仮説C(感覚):足底の感覚が鈍麻しており、接地感がなくて怖がっているのではないか?
この3つが出揃った時点で、あなたはもう「迷子」ではありません。
これからやるべきことは、この3つを検証することだけだからです。
Step 3:検証作業
挙げた仮説を「シロ(除外)」か「クロ(確定)」に振り分けるための検査を行います。
これを「除外診断(スクリーニング)」と呼びます。
教科書通りの順番で測る必要はありません。
最も効率よく白黒つけられるテストを選びます。
- 仮説A(筋力)の検証:
- いきなりMMTを測る前に、ベッド上で「膝を伸ばしたまま足を上げてください(SLR)」と言ってみる。軽々できれば、筋力低下は主原因ではない可能性が高い(シロ)。
- 仮説B(関節)の検証:
- 背屈可動域を測る。もし0°でガチガチなら、これが膝折れの物理的な原因である可能性が高い(クロ)。
このように、「確認するために測る」というスタンスを徹底してください。
仮説に関係のない「上肢のROM」や「手指の巧緻性」などは、この時点では無視して構いません。
Step 4:統合と解釈の文章化
検証が終わり、本質的な問題点が特定できたら、最後はそれを文章にします。
ここでも、ゼロから作文する必要はありません。
以下の「論理構成の型」に当てはめれば、誰でもプロのような考察が書けます。


この型を使うと、文章は以下のようになります。
【作成例】
本症例に見られる歩行時の膝折れ(現象)に対し、足関節背屈可動域は0°と著明な制限を認めた(根拠)。
これは下腿の前方傾斜を阻害し、膝関節の伸展モーメントを減少させている主原因であると推察される(解釈)。
荷重練習よりも可動域改善を優先することで、歩行安定性の改善が見込めると考える(予後・方針)。
【実例解説】「浅いレポート」を「プロのカルテ」に書き換える
「論より証拠」です。
典型的な症例を用いて、新人が書きがちな「浅い評価」と、ベテランが書く「統合された評価」がどれほど違うか、メスを入れていきましょう。
- 【モデル症例】
-
- 疾患:右大腿骨頸部骨折(人工骨頭置換術後 2週目)
- 年齢:80代女性
- 主訴:歩くときに右の股関節が痛い
- 現象:歩行立脚期に体幹が右側に傾く(デュシェンヌ様跛行)
悪い例:情報のパッチワーク(事実の羅列)
指導者に「書き直し」を命じられる典型的なパターンです。
- 【統合と解釈(悪い例)】
-
右股関節の屈曲可動域は80°、伸展は0°であり可動域制限を認める。 外転筋力はMMT3レベルと低下しており、鼠径部にNRS5レベルの運動時痛がある。 歩行では右立脚期に体幹の右側傾斜(デュシェンヌ現象)が見られる。
- 【結論】
-
股関節の可動域制限と筋力低下、および疼痛があるため、歩行時に体幹の動揺が生じていると考えられる。 今後は可動域訓練と筋力増強訓練を行い、歩行の安定化を図る必要がある。



「事実と解釈の混同」が起きています。
一見、まともな文章に見えるかもしれませんが、これは評価ではありません。
「痛いし、硬いし、弱いから、歩けない」と言っているだけで、小学生の日記と同じレベルです。
- 方針の安直さ:
- 原因を特定していないのに「とりあえず筋トレとストレッチ」という思考停止のプランになっています。
- 論理の欠如:
- その「体幹の傾き」は、筋力が弱いから起きているのか? それとも痛みを避けるためにわざとやっているのか? その区別がありません。
- 具体性の欠如:
- 「可動域制限」といっても、皮膚なのか筋肉なのか関節包なのか、原因が不明です。
良い例:因果関係の明確化
では、これをトップダウン評価(仮説検証)に基づいて書き換えてみます。
「なぜ傾くのか?」の本質的な問題点を特定し、論理的に繋げます。
- 【統合と解釈(良い例)】
-
本症例の歩行時に見られる体幹の右側傾斜(デュシェンヌ様跛行)は、中殿筋の筋力低下(MMT3)も一因であるが、主たる原因は「疼痛回避性の代償動作」であると推察される。
- 【根拠】
-
股関節伸展時に鼠径部痛(NRS5)が増強し、同肢位で大腿直筋および縫工筋の短縮(Thomas test陽性)と圧痛を確認した。
荷重時の痛みを避けるために体幹を同側に傾け、股関節への圧縮ストレスと伸展モーメントを減らしている状態である。 - 【結論・方針】
-
現状の筋出力低下は、廃用性よりも疼痛抑制の影響が強い。
したがって、安易な筋力強化は疼痛を助長させるリスクがある。
優先すべきは、術創部周囲および大腿前面の滑走不全(癒着)を除去し、伸展可動域を確保することである。
これらが改善すれば、跛行は早期に消失すると予測する。
- 「見かけ上の現象」を見破っている:
- 「筋力が弱いから傾いている」のではなく、「痛いからあえて傾けている(逃避)」と看破しています。
- 真犯人の特定:
- ただ「硬い」ではなく、「大腿前面の癒着が痛みの原因だ」と特定しています。
- 治療の優先順位:
- 「筋トレしてはいけない(逆効果になる)」というリスク管理まで踏み込んでいます。
予後予測で「責任」を持て
良い例の最後に「これらが改善すれば、跛行は早期に消失すると予測する」という一文を入れました。
これがプロの仕事です。
「統合と解釈」の締めくくりには、必ず未来の予測を入れてください。
- 「この問題点は、リハビリで治るのか? 治らない(残存する)のか?」
- 「治るとしたら、期間はどれくらいかかるのか?」
ここを言い切ることは怖いかもしれません。外れるかもしれないからです。
外れたら、また評価し直せばいいのです。逃げずに「予後」を書きましょう。
臨床推論を鍛えるための「武器」と「習慣」
「頭ではわかったけれど、実際の患者さんを前にすると仮説が浮かばない」という不安があるかもしれません。
当然です。仮説(引き出し)の数は、「良質な知識のインプット」と「経験の蓄積」でしか増えないからです。



最後に、私の臨床経験を支えてくれた「武器(書籍)」と、思考力を加速させる「習慣」を紹介します。
「見る目」を養うための動作分析書
「違和感の言語化」ができない人は、そもそも「正常動作」の基準が曖昧です。
「どこを見ればいいか」を知るには、この一冊がバイブルになります。
推薦理由:ただの解剖学書ではありません。「立脚中期に膝がどうなっていれば正常か」という画像イメージが脳に焼き付きます。これがないと、トップダウン評価のスタートラインに立てません。
ただの運動学書ではありません。
「立脚中期に膝がどうなっていれば正常か」という画像イメージが脳に焼き付きます。
これがないと、トップダウン評価のスタートラインに立てません。
「思考プロセス」そのものを学ぶ参考書
「知識はあるのに繋がらない」という人は、思考の枠組み(フレームワーク)が足りていません。
① 初心者が「思考の型」を身につけるなら
『統合と解釈がわかる 理学療法評価プロセス』(羊土社)
まさにこの記事で解説した「トップダウン評価」を、フローチャートで視覚的に解説している良書です。
「なぜ新人の評価は浅くなるのか?」という失敗パターンと、「達人はどう情報を処理しているか」の対比が明確。
レポート書きに悩む全学生・新人に配りたい一冊です。
② 症例を通して「ベテランの脳内」を追体験するなら
『6ステップで組み立てる理学療法臨床実習ガイド』(医学書院)
実際の症例(脳卒中や整形疾患)に対し、熟練PTが「どのタイミングで、何を疑い、どう仮説を立てたか」が会話形式に近い形で再現されています。
読むだけで、ベテランの思考回路を自分の脳に「憑依」させることができる、実戦的なシミュレーション本です。
ここで紹介した以外にも、評価や解剖学など、臨床で必ず役立つ「ハズレなしの参考書」を厳選してまとめています。本選びで失敗したくない方はチェックしてください。


日々の臨床をデータベース化する(ノート術)
まさにこの記事で解説した「トップダウン評価」を、フローチャートで視覚的に解説している良書です。
「なぜ新人の評価は浅くなるのか?」という失敗パターンと、「達人はどう情報を処理しているか」の対比が明確。
レポート書きに悩む全学生・新人に配りたい一冊です。
臨床推論能力は、一朝一夕では身につきません。
最も確実な方法は、「自分の予後予測が当たったか、外れたか」を毎日記録することです。
- 予測通りに良くなったなら、その推論はあなたの「勝ちパターン」として保存する。
- 予測が外れたなら、「何を見落としていたのか」を振り返り、修正する。
記憶だけに頼ってはいけません。
人間の脳は忘れるようにできています。
私が実践している「第2の脳(Obsidian)」を使ったノート術では、日々の臨床の気づきをリンクさせ、半永久的な知識のネットワークを構築しています。
「書きっぱなし」で終わらせたくない方は、ぜひ以下の記事も参考にしてください。




まとめ
あなたが苦しんでいた「統合と解釈」は、目の前の患者さんを苦しめている「本質的な問題点」を見つけ出し、治療方法を出すためのプロセスです。
- トップダウンで考える:全員の指紋を採るな。怪しい奴(仮説)を絞り込め。
- 矢印を逆に向ける:「活動(困りごと)」から「機能(原因)」を探りに行け。
- 情報を捨てる:ノイズを削ぎ落とし、たった一つのセンターピンを見つけろ。
明日、患者さんの前に立ったら、触れる前に心の中でつぶやいてください。



「私の仮説はなんだ?」
その一言が、測定マシーンだったあなたを、プロの理学療法士へと変えてくれるはずです。









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