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【「行かない」も勉強】理学療法士の勉強会は9割無駄?評価を守る断り方と生存戦略

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毎日遅くまで残って、先輩のマニアックな徒手療法や、自己満足のような症例発表を聞く。

「これ、今の自分に意味があるのかな…」と疑問を感じながら、ただ眠気と戦って座っているだけの時間を過ごしていませんか?

正直に言えば、「帰りたい」。

でも、自分だけ帰ったら「やる気がない」とレッテルを貼られ、先輩との人間関係が悪くなるのが怖い。その葛藤、痛いほどわかります。

はっきり断言しますが、その「思考停止で参加している時間」こそが、あなたの理学療法士としての成長を止め、将来を蝕む最大の原因です。

無意味な勉強会なら、参加しないことが「正義」です。

私は、リハビリテーション部門の管理職として採用や人事評価を行ってきましたが、「勉強会の出席率」で部下の評価を上げたことは、ただの一度もありません。

評価しているのは、あなたが「そこに座っていたか」ではなく、「臨床で結果を出せるか」だけだからです。

この記事では、現役管理職の視点から、「捨てるべき勉強会」の基準と、何より重要な「先輩に嫌われず、評価も下げずに勉強会を断る『魔法のフレーズ』」を解説します。

この記事を読み終える頃には、あなたは無意味な同調圧力から解放され、堂々と「自分のための時間」を確保できるようになります。

この記事を読んでわかること
  • 参加すべき「価値ある勉強会」と、即刻帰るべき「無駄な勉強会」の決定的な違い
  • 「やる気がない」と誤解されず、むしろ先輩に一目置かれる「角の立たない断り方」
  • 話についていけないのは能力不足ではない。「先輩の教え方の欠陥」と「正しい学習順序」
  • 同調圧力に屈せず、組織の中で自分の時間とメンタルを守り抜く「賢い処世術」
目次

なぜ「勉強会に行きたくない」のか?その感覚は100%正しい

「勉強会に行きたくない…」 仕事が終わった夕方、ふとそう感じた時、多くの新人PTは自分を責めます。

「自分はなんて怠惰なんだ」「やる気がないダメなPTだ」と。

結論から言うと、その「行きたくない」という直感は、生物として、そして専門職として正しい反応です。

なぜなら、あなたの脳が「今のこの時間は、自分にとって投資対効果(コスパ)が最悪だ」と無意識に警告を出しているからです。

無理をして参加し、ただ消耗するだけの時間は、あなたのキャリアにとってプラスになるどころか、学習へのモチベーションを削ぐ「マイナス」でしかありません。

まずは、「ついていけない」「意味がない」と感じる本当の理由を知り、無駄な罪悪感を捨ててください。

「ついていけない」のは能力不足ではない。先輩の“自己満足”だ

勉強会の内容が難しくて理解できない時、あなたは「自分の知識が足りないからだ」と思っていませんか?

実は、その原因の9割は「教える側のスキル不足」と「先輩の自己満足」にあります。

多くの職場の勉強会で起きているのは、以下のような現象です。

  • 基礎(解剖・運動学)を無視した「俺流理論」の展開
  • 新人には再現不可能な「感覚的な手技」の自慢
  • 「昨日の患者さんが〜」という、予備知識ゼロの症例検討

これらは「教育」ではなく、ただの「先輩の発表会」です。

家を建てるのに「土台(基礎医学)」がない状態で、「屋根(応用手技)」の話をされても理解できるはずがありません。

話についていけないのは、あなたの頭が悪いからではなく、先輩があなたたち新人と共有すべき「共通言語(解剖学・生理学)」を使っていないからです。

自分を責める必要は、1ミリもありません。

思考停止の「座っているだけ」が一番の無駄

「内容は分からないけど、とりあえず座っていれば『勉強した』ことになる」

もしそう思って参加しているなら、今すぐその考えを捨ててください。

それは勉強ではなく、ただの「我慢大会」です。

学習において最も重要なのは「能動性」です。
「何かを得てやる」という目的意識がない状態で、睡魔と戦いながら聞く1時間は、脳科学的にも学習効果はほぼゼロです。

「イヤイヤ参加して、何も頭に入らない1時間」よりも、「自宅で15分、明日の担当患者さんのために解剖書を開く時間」の方が、100倍価値があります。

先輩の顔色を伺って座っているその時間、あなたの担当患者さんは救われません。

PTLab運営

「参加すること」を目的にせず、「結果を出すこと」を目的に切り替えましょう。

評価を下げずに断る「魔法のフレーズ」と立ち回り

「行きたくない」と思っても、実際に口に出して断るのは勇気がいります。

「あいつは付き合いが悪い」「やる気がない」と陰口を叩かれるのが怖いからです。

多くのスタッフをみてきた管理職の立場から「絶対に評価を下げない(むしろ上げる)断り方」を伝授します。

重要なのは、「行かないこと」そのものではなく、「行かない理由をどう伝えるか」です。

管理職はここを見ている!「出席率」と「評価」の真実

「勉強会に皆勤賞のA君」と「勉強会には来ないが、患者さんを良く治すB君」。

昇進し、給料が上がり、組織として評価されるのは、間違いなく「B君」です。

私たち管理職が見ているのは、「みんなと仲良く残っているか(協調性)」ではありません。

重要なのは「プロとして自己研鑽し、臨床で結果を出しているか(成果)」です。

「付き合い残業」で評価される時代は終わりました。

むしろ、ダラダラと残っているスタッフは「タイムマネジメントができない人材」と見なされることすらあります。

PTLab運営

「行かない=評価が下がる」という思い込みを捨ててください。

絶対に言ってはいけない「NGな断り方」

断り方を間違えると「やる気がない」と誤解されます。

以下の理由はNGです。

  • 「疲れたので帰ります」
    • (本音でも言ってはいけません。「プロ意識が低い」と思われます)
  • 「用事があるので」
    • (たまには使えますが、毎回は使えません。嘘だとバレると信頼を失います)
  • 「意味がないと思うので」
    • (正論ですが、先輩のプライドをへし折るため、人間関係が崩壊します)

じゃぁ、どう言えばいいの?

これで解決!「勉強熱心」と思わせる魔法の断り方

結論から言うと、「別の勉強(特に明日の臨床に関わること)」を理由にすることです。

これなら「サボり」ではなく、「より緊急度・優先度の高い学習をする」というポジティブな理由に変換されます。

先輩も「患者さんのため」と言われたら、絶対に文句は言えません。

この「魔法のフレーズ」を、明日から使ってみてください。

【推奨】評価を上げる断り方

すみません、本日は失礼します。
実は、今日担当した〇〇さんの歩行分析でどうしても分からない点がありまして、自宅(または図書館)にある専門書で詳しく調べたいんです。
明日の介入に間に合わせたいので、今日はこれで帰らせていただきます。

なぜこのフレーズが最強なのでしょうか?

勉強会に行かなくても「人間関係」を良好に保つコツ

断った後、翌日気まずい思いをしないための「アフターフォロー」もセットで行いましょう。

これさえやれば、嫌われることはありません。

  • 翌朝、一番に声をかける

「おはようございます。昨日の勉強会、参加できずすみませんでした。どんな内容だったか、要点だけ教えていただけませんか?」

これだけで「興味はある」「先輩をリスペクトしている」というポーズが取れます。

  • 日常業務を徹底する
    • 勉強会に来ない分、挨拶、掃除、報連相などの「当たり前の業務」を誰よりも丁寧に行ってください。
    • 「あいつは勉強会には来ないけど、仕事は真面目だし、患者さんのこともよく考えている」というポジションを確立すれば、誰も文句は言わなくなります。

行かないと決めたら「孤独」に耐える覚悟を持て

勉強会を断り、一人だけ帰る背中には、冷たい視線が刺さるかもしれません。

「あいつは付き合いが悪い」「逃げた」という陰口が聞こえるような気がして、心が折れそうになる日もあるでしょう。

しかし、そこで再び群れに戻ってはいけません。

「孤独」は、あなたを凡百の理学療法士から頭一つ抜けた存在に押し上げる、重要な環境だからです。

群れるのをやめて「個」で強くなれ

多くの理学療法士は、不安だから群れます。

「みんなが残っているから自分も残る」。その思考停止こそが、あなたの成長を止めている元凶です。

厳しいことを言いますが、傷の舐め合いをしている同期や、愚痴ばかりの先輩と一緒にいて、あなたの年収は1円でも上がりますか? 患者さんは良くなります

勉強会を断って帰る「痛み」は、最初の一歩だけです。

「私は自分のやり方で結果を出す」と腹を括り、「個」としての実力を磨くことに集中してください。

空いた時間の使い方が、あなたの未来を決める

「勉強会に行かない=遊んでいい」ではありません。

「嫌な勉強会から逃げられた!ラッキー!」と思って、家でスマホゲームをしたり、動画サイトをダラダラ見て過ごすなら……悪いことは言いません。

今すぐ勉強会に戻ってください。

PTLab運営

勉強会を断って確保した時間は、「未来の自分への投資」に使うべきです。

やるべきことは一つ、「徹底的な基礎固め」です。

  • 今日の担当患者さんで分からなかった筋肉の起始・停止を覚える。
  • 正常歩行の相をもう一度教科書で確認する。
  • 関節運動学を復習する。

これらは地味で、先輩たちの派手な手技のような面白さはないかもしれません。

しかし、これら「基礎(解剖・運動・生理)」という根っこを深く張った人間だけが、将来どんな患者さんが来ても対応できる「本物の臨床家」になれます。

3ヶ月後、結果で黙らせろ

毎日1時間、「地味な独学」を続けてみてください。

勉強会で受動的に座っているだけの同期と、能動的に基礎を叩き込んだあなた。

3ヶ月後、両者の間には埋めようのない「圧倒的な実力差」が生まれています。

あなたが臨床で結果を出し始め、「〇〇先生に診てもらいたい」と患者さんに言われるようになれば、周囲の雑音はピタリと止みます。

PTLab運営

結果で黙らせる。それがプロフェッショナルとしての、一番かっこいい復讐です。

勉強会が強制参加なら?「転職」のサインを見逃すな

ここまで「断り方」や「立ち回り」を解説してきましたが、残念ながら「個人の努力ではどうにもならない職場」も存在します。

もし、あなたが今回お伝えした「患者さんのために勉強したい」という正当な理由で断ったにも関わらず、理不尽な対応をされるなら、そこは「ブラック職場」かもしれません。

こんな職場からは今すぐ逃げろ【3つの危険信号】

以下の特徴に当てはまる場合、そこに長くいることはあなたのPT人生にとってリスクでしかありません。

こんな職場は危険かも?
  • 「強制参加」なのに残業代が出ない
    • 「勉強会は業務命令ではない(自己研鑽だ)」と言い張りながら、参加しないと怒られる。
      これは法律違反(労働基準法)です。
  • 参加しないと「パワハラ・無視」が始まる
    • 業務に必要な情報を教えない、挨拶を無視するなどの「制裁」がある場合、それは教育機関ではなく「カルト集団」と同じです。
  • 「先輩の機嫌取り」が最大の業務になっている
    • 患者さんよりも上司の顔色を優先する文化が染み付いている職場では、本質的な臨床能力は育ちません。

環境を変えるのも、立派な「戦略」である

「まだ1年目だから」「石の上にも3年」という言葉に縛られる必要はありません。

腐ったミカン箱の中にいては、あなたまで腐ってしまいます。

特に、「学ぶ意欲はあるのに、環境がそれを阻害する」という場合、転職は「逃げ」ではなく「より良い成長環境へのステップアップ」です。

あなたの「学びたい」という熱意を歓迎してくれる職場は、必ず他にあります。

まとめ

勉強会に行きたくないと悩むあなたへ。

その感覚は決して間違っていません。

  • 無意味な発表会に付き合う義理はありません。
  • 「患者さんのため」という大義名分があれば、堂々と断っていいのです。
  • 浮いた時間で必死に「基礎」を独学してください。

理学療法士として一番大切なのは、先輩に好かれることでも、勉強会の皆勤賞を取ることでもありません。

目の前の患者さんを、あなたの手で良くすること。

先輩の顔色を伺うために使っていたエネルギーを、すべて「患者さん」と「自分の成長」に向けてください。

今日から勇気を持って、「帰る」という選択をしましょう。

その決断が、3年後のあなたを「本物のプロフェッショナル」へと育てます。

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